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溶融亜鉛メッキとはどのようなものか

溶融亜鉛メッキとは、だいたい文字通りではありますが、高温にして液体状に溶融させた亜鉛を用いてメッキを施す手法のことです。

メッキの対象となる金属は、言葉の上では別に何でも構わないのですが、実用上は鉄鋼製品が用いられることが普通であり、鉄の表面に亜鉛をメッキする方法の一つということができます。

あえて溶融という言葉を使うのは、これ以外にも亜鉛メッキのやり方があるためで、それは電気亜鉛メッキと呼ばれます。

これは亜鉛を高温で溶融するのではなく、イオン化させて水溶液とした常温の液体を作り、そこに対象となる鉄鋼製品を入れて溶液に電気を流すことで、鉄鋼の表面に亜鉛をいわば析出させる方法です。

どちらにも一長一短がありますが、電気式の場合、メッキされる亜鉛の層をある程度以上に厚くすることが困難というか、時間がかかる欠点があります。

亜鉛金属をイオン化する場合、水溶液中の濃度が限られるのは常識的に考えても分かります。

一方で溶融式の場合はいわば100%の濃度の亜鉛がそこにあるわけですから、亜鉛層を分厚くすることが比較的容易であり、それだけ腐食に強い製品を作ることができます。

ただし、メッキしただけでは、内部の鉄は守られても表面の亜鉛層自体が腐食しやすいことは当然否定できません。

このため、実際にはさらにその表面を塗料で塗装することで水や空気中の酸素を遮断し、より耐久力を高めた形で使われることが一般的になっています。